情報の量と質

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我ながら、ずいぶんマジメなエントリですw

 

 

ピアソンがフィナンシャル・タイムズを日経に売却、それに加えてエコノミストも売却という話。

 

日本国内では、どちらかといえば否定的なムード。

出版は電子の時代だし、なんでそんな古臭いオールド・メディアをわざわざ日経が大枚はたいて買うよ?みたいな。

 

でも、ねえ…堕ちたとは言え、大英帝国の歴史あるオールド・メディアだからさあ。

 

 

2013年のアルジェリアで、日本の日揮がメンテしてた天然ガスのプラントがテロ攻撃を受けた。

 

このとき日本政府の危機管理体制はインテリジェンス情報として、イギリスルートの情報を主に使ったという。

 

アメリカの情報は量こそ多いものの、質は必ずしも高くなかった。一方、イギリスの情報は量こそ少ないものの、質は極めて高かったとのこと。

 

これから敷衍すると、日経は英欧のオールド・メディアの、質の高い情報でもって、質の高いグローバル情報を握ろうとしていると解釈できる。

 

 

インテリジェンス情報は量より質。

 

旧ソ連で、ブレジネフの死去を真っ先に報じたのは共同通信。これでもって共同通信は、グローバルで通用するメディアとして認められたという経緯がある。

 

だから日経の目的は、質の高い情報の獲得と発信であると考えられる。

それはそれで強い意味があると思う。

 

ただ多分、質の高い情報をビジネスとして展開すして稼ぐビジネスモデルをどうするか?という問題が横たわる。

ブルームバーグトムソン・ロイターシュプリンガーが蹴ったというのも、すぐさま稼ぎになりにくいからだろう。

 

中期的に推移を見守らないと、成否は分からないね。