「お笑い」の本質は差別である(中島らも)

logmi.jp

 

ポルノとは直球ストレートな表現だけど、確かにその通りだ。

 

氏が列挙している例は、ことごとく24時間テレビで垂れ流されている類のものだ。

 

言い換えれば24時間テレビは、日本全国通津浦々老若男女すべてをターゲットとした健全なポルノ番組ということになるだろう。

 

 

でもまあ日本人、こういう「いい話」にとことん弱いし。

 

 

しかし、このエントリのタイトル通りの現実があり、強者が弱者を嗤って満足する図式は古今東西かわらない。

 

ただ最低でも障害者の「いい話」ネタは、やめた方がいいね。

 

 

24時間テレビ

www.news-postseven.com

 

続く理由になってねーよ。

 

第1回は1978年で、

 

その時のテーマは『寝たきり老人にお風呂を! 身障者にリフト付きバスと車椅子を!』と明確に掲げられており、『11PM』の司会者でもあるキャスターを 務めた大橋巨泉は番組の最後に、「(募金額の)99%が1円玉、5円玉、10円玉だと思うんですね。金額は少なくとも量は。ということは、決して豊かでな い人たちが僕たちの企画に賛成してくれて、募金してくれたと思うんです。僕が言いたいのは、福田(赳夫)総理大臣を始め、政府の方、全政治家の方に、本来 はあなた方がやることだと思うんです。ですから、福祉国家を目指して良い政治をして頂きたいと思います」と時の政権に訴えかけていた。

 

それじゃあ、このブログを読んでる人に問いかける。

 

24時間テレビのロゴ入りの福祉車両を、どれだけ見かけますか?

 

この10年で私は1回しか見ていない。

 

福祉車両で最も多いのは日本財団競艇だ。

 

福祉関係者あんまり気づいてないと思うけど、2番目は競馬。JRAの馬主会が施設のハコモノに対して助成してる。

 

24時間テレビあんだけ大々的にやってて、成果は競艇ほどにも知られていない。これが最大の問題だ。

 

収益金の使い道と社会貢献広報 | 宝くじ公式サイト

 

宝くじだって、このレベルまで収益報告をやっている。

 

24時間テレビは、このレベルの報告を大々的には行っていない。

 

いちおう報告書が、あるにはある。

 

事業報告書/決算報告書/事業計画書|24時間テレビチャリティー委員会

 

コンプライアンスとかうるさくなったから、さすがに2013年に公益社団法人を立ち上げたみたいだけど、そんな公益社団法人会計なんてわからんから、財務諸表がちんぷんかんぷん。キャッシュフロー計算書がないんだもんなあ…作らなくて良い場合があるそうだけど、会計基準わからん。

 

とにかく2013年の7月に立ち上げて9月30日シメで、正味財産増減計算書ってのが、前年度ゼロ行進。だから経常収益の受取寄付金+指定受取寄付金=¥926,423,160が、2013年の24時間テレビの純然たる寄付金になると推定される…公益社団法人会計に詳しい方どなたか、ご自分のブログで分析をお願いします。何にせよ9億だ。

 

あんだけ騒いで9億?

 

とにかく収支が透明でないから、細かいところは憶測するしかない。

 

総制作費40億円とも言われる「24時間テレビ」その内訳とスポンサー収入を調べてみた。 - ヨーグルトの蓋のウラのびみ

 

そういう推測でもって収支を計算したら、広告収入は推定40億、日テレの推定ケイツネは4億だそうだ。

 

24時間で4億のケイツネ稼ぐのは、それはそれで美味しいビジネスだろう。ビジネスとしては

 

 

 それよりも重大なのはボランティアだろう…しかし全国でどれだけのボランティアが動員されるものか、これまた詳細が分からない。

 

ざっくり調べても今年はテレビ岩手が「200名程度」募集したことが分かるぐらい。テレビ山梨は人数が分からないけど、時間帯を9つに分けて、それぞれの時間帯ごとに募集をかけていたようだ。だからテレビ岩手の200名程度は24時間の延べ人数ではないかと推測できる。

 

都道府県ごとに募集人数は異なるだろう。また大分・宮崎・沖縄はテレビ局の数が少なくて日テレ100%のテレビ局がなく、ぶつ切りの放送となる…とすれば、それだけボランティアの動員数も少ないだろう。

 

そんなこんなをぐだぐだ計算してみたら、ざっくり21,000名と出た。延べ人数としては当たらずとも遠からずの人数ではないだろうか。

 

全国のボランティアが21,000人で、もし、これが無償ボランティアでなく、都道府県ごとの最低賃金が支払われる有償ボランティアだったとしたら

 

ざっくり計算してみてビックリ。

 

約3.9億円と出た。

 

 

日テレは、9億の募金でもってボランティアを釣ってといて無償ボラとして使う一方で、4億のケイツネをあげてることになる。

 

これが有償ボラなら3.9億円の人件費がかかり、4億のケイツネはすっ飛ぶ勘定になる。

 

つまり日テレはボランティアを搾取しているということになる。

 

これは偽善というか、それ以前の欺瞞でしょう。

 

 

ま、あくまでも推測・憶測による試算ですので。

 

このエントリを読んだ方で、おヒマや情報など持ち合わせておられる方は、検証をお願いしたく存じますです。

 

ただ少しだけ、ボランティアに行きたがる若い人に言っときます:ボラやるにしたって、ほんとうに自分がそれをやる価値があるのか、よく考えましょう。ボランティアは安い労働力としか捉えられていないのが現場の現実です。普通にバイトした方がマシな場合も多々あります。

 

 

公安はSEALDsを警戒しているか?

www.nikkan-gendai.com

 

なんちゅうか、よくわからん。

 

公安が特定の団体をツブすということは、めったにない。アブナい団体を「監視するだけ」だ。事実、破防法オウム真理教をツブすことはできなくて、仕方がないから団体規制法無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律)を作ったぐらいだ。

 

日本共産党は過去に武力闘争方針を取っていたことがあったため、現在でも公安の調査対象となっていることは、ウィキペディアにも載っていること。

 

 

おおざっぱに言うと公安は、国内外のスパイやテロリスト関連、および暴力的な手段を行使しかねない団体を監視対象としている。サヨクも右翼も、市民団体も宗教団体も、ひとしく監視している。

 

 

SEALDsが暴力的手段に訴えかねない団体であるかどうか…現状はNoだろう。だけど将来は、どうなるだろうか?

 

私が推測するに公安はおそらく、安保関連法案反対にかこつけて、これまで監視してきている極左暴力集団や国外勢力がまぎれこんでいないか、そして、そやつらがSEALDsと手を結びはしないかについて神経をとがらせているんだと思う。

 

 

東スポ報道だけど、7月時点で公安筋はSEALDs自体を問題にはしていない模様。

 

「安保デモ」で炎上する芸能人ツイート

http://news.livedoor.com/article/detail/10389635/ - 2015年7月25日 16:35 - ウェブ魚拓

 

 公安関係者は「学生だけでなく主婦など政治的思想のない普通の人の集まりです。共産党日本民主青年同盟民青)が裏で手を引いているとの指摘もありましたが、それはないと判断しています。むしろ、共産党民青が一枚かみたいとシールズに近づ いているという構図。それもうまくいっていません」と解説する。

 

 

安保法案反対デモで簡体字プラカードをかかげた集団がいた。こいつらは日本人じゃないという勢力に対して、いや毛沢東の影響でかつてのサヨクも簡体 字を使っていたと擁護する勢力があった。私は、1980年代に京都の大学で撒かれたアジビラのアーカイブを調べ、それと照らし合わせた上で、漢字の簡略化 の様式が往年のサヨクのものとは大きくかけはなれており、おそらくは国外勢力だろうと指摘した。

 

あるいは「日帝」なる用語を書いたプラカードについて、日帝中華人民共和国大韓民国朝鮮民主主義人民共和国の語法であり外国勢力だと指摘する向きに対し、サヨクにおける帝国主義の用法を調べた上で、赤軍派日帝という用語を使っており、参加者の年齢からみて、海外勢力ではなく赤軍派関連であろうと指摘した。

 

そういう、これまで公安が調査対象としてきた諸団体が紛れ込んでないかをチェックしているんだと思う。

 

SEALDsがそうした連中と手を組んだことが明らかになれば、普通に調査対象にするだろう。

 

公安の中の人も大変だ。

 

なんだこのコメントは?

pc.watch.impress.co.jp

 

非常にマジメな記事である。

 

しかし、最後のコメントはなんだ?

 

 筆者は幸いにも日常的にハイヒールで踏まれるという災難には遭っていないが、今後この技術の開発が進展すれば、能動的にハイヒールで踏まれる人にも最適なウェアラブルデバイスやセンサーデバイスなどが登場するだろう。

 

能動的にハイヒールで踏まれる人にも最適な

 

能動的にハイヒールで踏まれる人にも最適な

 

能動的にハイヒールで踏まれる人にも最適な

 

安保関連

www.asahi.com

 

わたしゃノンポリですから。

 

自民の某議員がSEALDsを「利己的」と批判してバッシング食らった。

 

そのSEALDsに触発されて、じーさんがOLDsを結成した。

 

なんだかなあ…

 

 

昭和30年代生まれの人達は全共闘世代を

 

クチばっか

 

と嗤う。

 

 

これは、ある程度は的を射ている。

 

全共闘世代 ≈ 団塊世代は理想論だけで動きがちで、その理想論でもって動いた結果でマトモなもの、あんまりない。

 

ゆとり教育なんて、団塊世代がこしらえた「政策」の最たるもので…個人的には子どもをスポイルするだけ、主体的に動くチカラを育んでおらず、失敗だったと思う。

 

 

全共闘世代の共感を呼び起こすSEALDsは、まあ、そうしたクチだ。共感する方もアレであって。

 

わたしゃ知らん。ノンポリですから。

 

 

 

話は変わって…安保法案に反対する勢力に中国人が混ざっているのではないか?との巷説。

 

そりゃあ、かなり混ざっているだろう。なんでも中国には、戦争中の日本の国家総動員法に相当する法律があり、これは平時にも適用され、在外中国人にも適用されるとのこと。中国人が混ざっていても何ら不思議ではない。

 

 

北京オリンピックの聖火リレー - Wikipedia

 

ありゃあ、ひどかった。Wikipedia にはバッチリ書かれているけれども、当時リアルタイムで報道したマスメディアはごく少数。

 

私が見たのは福岡の九州朝日放送による九州ローカル深夜番組ドォーモ」の密着ドキュメントがYouTube か何かにアップされてたもの。独立巨大掲示板でマスゴミと言われる所以を実感した「事件」だったよ。

 

要するにチベット独立問題で悶着あって、中国共産党が中国人留学生を動員してチベット独立支援派の抗議活動を封じようとして、メチャクチャだったんだ。でもマスメディアは沈黙。九州ローカルの深夜番組で報道されたのがせいぜい。

 

詳細は上掲 Wikipedia の「2.1.18 日本」の項を見てくれい。

 

 

 

さてさて、

 

www.toychan.net

 

なるほど日帝という単語は、巨大掲示板で言われる「特亜」、具体的には中華人民共和国大韓民国朝鮮民主主義人民共和国で頻用されるものであり、日本で一般的とは言いがたい。

 

それでは日本のサヨクで「日帝」という用例はあるのか?と、ざっくり調べてみた。

 

サヨクと言うけど、細かく言えば共産党社会党などの既存の左翼政党に対抗する諸勢力を「新左翼」と呼ぶのであり、ただいま公安はその多くを「極左暴力集団」と呼んでいる。リアルタイムでもゲバゲバだったからねえ。

 

ゲバとはドイツ語の Gewalt (暴力)であり、サヨク用語としては武力闘争を指すのだけれども、対立するセクト間、ないしセクト内(これを内ゲバと呼ぶ)で行使されるのが実態だった。テレビ番組の名前にも使われたし(巨泉×前武ゲバゲバ90分!)、左卜全とひまわりキティーズ『老人と子供のポルカ』では「やめてけ~れゲバゲバ」なんて歌われたもんだ。

 

 

そうした連中の帝国主義が何を指していたか調べたら、要するに「米帝」だ。ほとんどのサヨクがいう帝国主義とはアメリカのことであり、グローバリゼーションや新自由主義アメリカ帝国主義であって、日本はアメリカ帝国主義の手先と規定している。ほとんどのサヨクは。

 

 

ただし、確かに「日帝」という言葉を使う勢力は、少ないながら存在する。

 

いわゆる赤軍だ。

 

よど号ハイジャック、あさま山荘事件三菱重工爆破事件、そうした過激な一連のテロ事件を起こした連中が「日帝」を使っていた。

 

そうしたテロ事件の実行犯たちは、死んだか、服役中であるか、逃亡中であるか、まあいろいろ。こうしたデモに参加するどころではない。

 

一連のテロ事件で組織は四散したものの、それでも一部はまだまだ「健在」で活動中とのこと。

 

 

画像をよくよく見れば、お年を召した方々であり、お達者クラブの様相を呈している。これは中国人じゃなくて、赤軍関連の人達だねえ。

 

カレーにソースをかける等の随想

 餃子の王将(京都)で天津飯を食いながら、なぜか思った。

 

 関西人がカレーにソースをかける件について。

 

 カレーにソースをかけるなんて風習は、関西に引っ越してから知った。関西に住むまで、カレーにソースをかけるなんて発想は持っていなかった。

  それでもソースをかけていいカレーは、CoCo壱番屋と、大学の学食の安かろうマズかろうカレーに限られると思う。

 

 そもそもカレーにソースをかけるという行為は、2つの側面から、大変「失礼」だと思う。

 

 まず、作る人の問題。ソースをかけなければ食えないようなカレーを作ってヒトサマに供するのは、大変失礼だと思う。

  また食べる側も問題だ。カレーにソースをかけるというのは、お前が作ったカレーはソースかけなきゃ食えねえと意思表示するも同然であり、礼を失している。

 

それでも関西人はカレーにソースをかける。

 

 職場で毎年春先に研修がある。場所は毎年おなじところで1泊2日。そして2日目の昼食は決まってカレーだ。インスタントのルーを使ってない、昔の家庭的な、いわゆるライスカレー

  生粋の大阪人かどうかは知らないが、生まれ育ちが桃谷へんの上司は、必ずソースを要求する。

  このときの料理人の対応は年ごとに違う。断固としてノーを言うこともあれば、あのプラスチック製のソースのボトルを持ってくることもあれば、刺身用の醤油皿に少量のソースを入れて出すこともある。

  

 日本のソースはイギリスのウスターソースがモデルであって、モノの本によればリーペリン (Lea & Perrins) とマキノコが元になっているという…リーペリンは日本でも普通に入手可能だが、マキノコは正体不明(甘口だったとか)。昔イギリスに行ったとき、スコットランド…確かインヴァネスだったと思うけど、ホテルの朝食バイキングの調味料にウスターソースポーションがあって、使ってみたけどエラくマズかった。

  日本でのウスターソース国産化は明治中期であって、いわゆる日本的「洋食」の普及と同時進行で発展していった訳だけれども、なんでまた関西人は、あそこまでソースを偏愛するのだろうか。

  

 「大阪の食いモンはうまいでぇ」というのが大阪人の常套句なのだけれども、私に言わせればそれはウソだ。確かに大阪でなければダメという食べ物は存在する。代表例は、だし巻卵。東京や名古屋のは甘ったるくてダメだ。だし巻に限っては大阪に限る。

 

※追記(2016年1月)久々に大阪に行って、昼どき食欲あんまりなくて、蒸し寿司でも食うかと心斎橋の本福寿司に行ったら、閉店してた(号泣)スマホで調べたら福島に蒸し寿司やってる店を見つけたけど、スケジュールが少しキツかったので涙をのんだ… 

 

 が、一部の例外を除けば大したことがない…ろくでもないものの方が圧倒的に多い。彼らの言うウマいもんというのは大概はソース味のコナモンである。小麦粉、油、そしてソースだ。これに銀シャリが加わったモノが、大阪人の言うウマいもんである。

 

 関西に引っ越して驚愕したのは紅生姜の天ぷらである。なんでこんなもんがスーパーの惣菜コーナーに堂々と並んでいるのか、まったく解釈不能だった。最近イオンが全国的に売っているようだが、私は断固として買わない。そもそもイオンの惣菜は嫌いだ。

  紅生姜を油で揚げるのは湯木貞一『吉兆味ばなし』に登場する。天ぷらの揚げ油が酸化して臭みが出たとき、紅生姜を投入して臭いを消す話がある。江戸時代の天ぷらは屋台の串揚げであって、現在の形の天ぷらは幕末から明治時代に登場した、比較的に新しい料理である。料理屋が油の臭み消しに紅生姜という小ワザは、まさしく湯木貞一の時代に関西で発生したのだと思う。

  これが時代が下って、大正時代に大阪で公設市場なんてのができて、その中の総菜屋で揚げ物を作る、揚げ油が酸化して臭う、紅生姜を投入…これ、売れへんか?という文脈で登場したのだと私は勝手に想像している。当たらずとも遠からずだと思うが。

  

 戦後、西日本一円の農村地帯から大阪へ労働力として若者が流入。当時の農村なんて貧しいもんで、銀シャリ自体がゴチソウだった訳だ。それにコナモンとアブラとソースが加われば四暗刻。結局「大阪人」の言うウマいもんは、昭和30年代あたりの貧しい農村の味覚に過ぎない。

 

 そんなだから、大阪の食いモンはウマいでぇと言う「大阪人」とやらに、「はもきゅう」は好きかと問うても無駄だろう。はもきゅうとは、魚のハモの皮を焼いて細かく刻んだのが入ったキュウリの酢の物であり、昔ながらの大阪の夏の夕食のひと品だが、そういう人たちそもそも、はもきゅうを知らない。

 その手の大阪人とやらは、ドンブリ飯に紅生姜の天ぷらのせてオリバーどろソースぶっかけて食ってりゃいいのだ。

  

 それにしても、なんば自由軒の名物カレーにだぼだぼソースかける奴を見ると殺意を覚える。

  そういう輩の首ねっこ捕まえて阪急電車で十三駅まで行って、ホームのソバ屋でポテそば頼んで(かけそばとフライドポテトが別盛りで出てくる)、ポテトをソバの上にドサリと乗せて、その上からダボダボとソースをぶっかけて食わせてみたいものである。

 

「かくあるべし」論の訂正&追記

以前のエントリ

べく・べから・べく・べかり・べし・べし・べき・べかる・べけれ・べかれ

について、訂正というか追記というか、そういう話です。

 

SNSでの友人の友人が、非常に興味深い指摘をしていた。

 

いわく、公立小中高校の教員には残業手当などがなく、その代わりとして給与に一律4%の上乗せがあるだけだという。

 

法令をあたったら、

公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法

通称「給特法」なんてのがあって、いわく:

 

(教育職員の教職調整額の支給等)
第三条  教育職員(校長、副校長及び教頭を除く。以下この条において同じ。)には、その者の給料月額の百分の四に相当する額を基準として、条例で定めるところにより、教職調整額を支給しなければならない。
2  教育職員については、時間外勤務手当及び休日勤務手当は、支給しない。

 

教員は教育という職務の他に課外活動の指導やら引率やらがあって、残業代やら休日出勤手当やらを算定するのが難しいからだという。

 

しかしこれは勤務実体と著しくかけ離れており、ブラック企業そのものである、この条項を撤廃し、労働基準法を準用すべきだ、というのが某SNSでの友人の友人の主張。

 

なるほど。首肯するに足る。

 

したがって尾木ママの言ったことは、まったく的外れではない…少なくともカスってはいる。

 

 

ある種、片務的?であることは確かだ。

 

労基は民間の学習塾をブラックだと、しばしば摘発する。しかしこれが公立義務教育だとなんら違法ではなく、労基の出る幕じゃない。

 

これは教員としても、やっとれんわな。

 

 

何よりまず、子どもの方が気の毒だ。働いても働いても報われないセンセイの姿を見て育つってのが、何とも…

 

片や教育者を目指す若い人から見ても、民間の教育産業だったら組合をとおして労基法違反で告発できるけど、公立じゃあどうにもならない。誰も教員になりたがらないですよ。

 

こういう負のスパイラルがあるのだから、これはどうにかしなければなるまい…じゃあ財源は?って話があるか。公立学校でも非常勤比率がめちゃくちゃ上がってるからねえ。

 

もっとも少子化のご時世、子どもの数は長期的に減る、だから新規採用は抑えなければならない、けれども少子というのはひどく偏りがあって、特定のごく一部の地域に限って子どもが異常に多いという状況もあったりする。だから雇用者としても、雇用政策については神経質にならざるを得ず、かなり微妙なのは確かだ…

 

 

昨年亡くなった某伯父(伯父が複数いるので)は組合活動にうつつを抜かすヤサグレ高校教諭だったけど、いま現役だったら、どうしただろうか?

 

伯父の現役時代の教職員組合ってば「管理教育反対」であって。当時は出勤簿にハンコつくのでさえ大問題で…というか、今でもタブーなところがあって。

 

数年前、専門学校の夜間部に通ったことがあるけど、もともとサヨク色の濃い学校法人で、新米校長(当時)がタイムカードの導入に手を焼いたとグチってたっけ。専門学校ですら、タイムカードを導入しにくいという空気があるのだ。

 

いわんや公立小中高においておや。教職員組合の体質も、おそらく伯父の現役時代とさして変わっていないだろう。

 

既得権益を守る代わりに、個々の教員の労働者としての当然の権利に目は向かないのかも知れない。

 

 

これはもう、若い教員が、労働者としての当然の権利を主張する新しい労働組合を作るしか、方法はないだろう。