動画のフレームレート

 ネットで動画をダウンロードして見てみると、フレームレートが29.97fpsなんてヘンなのが多い。

 

 かなり昔、アナログの監視カメラを無理矢理にデジタル化したフレームレートが29.97fpsという変てこりんな代物でひどく苦労したことがある。

  あるいは地デジ化の頃だったか、放送だか何だか、なにしろ映像関係の人と飲んでて、元がアナログの29.97fpsの動画を素で30fpsで流してたら早く終わりそうになっちゃて、ひどくアセったとかいう話を聞いたことがある。

 

 デジタルなんだから、びったり30fpsでいいじゃんと思うのだが。

 

 29.97fps というのはテレビのアナログ放送の話で。

 なんでそういうへんてこりんな数字になったか。

 

NTSC のフレームレートはなぜ 29.97fps なのか - swk's log

 

 まずテレビ放送は白黒から始まって、当時はぴったり30fpsだった。

 それをカラーするって場合、色情報を突っ込まきゃなんないから、電波に乗せられる情報量がキツキツになる。それで、色情報を乗せる代償としてフレームレートを落としたということのようだ。

 詳しい仕組みは私も良くわからない。とにかくこのブログの計算式によれば、フレームレートは分数なのであって、

 

f:id:sakurahirosi:20171218140517p:plain 4,500,000,000÷286÷525

 

これを約分すると

 

f:id:sakurahirosi:20171218140534p:plain 30,000÷1,001

 

 分母が1001だし、ざっくり言えば、29.97fpsの動画の1,000フレームが30fpsの動画の1,001フレームと同じ長さになる。

 さっきの映像関係者の話をあてはめると、たとえば1時間の動画は、30fpsだと108,000フレームだけど、29.97fpsだと107,892フレームぐらいになる。差し引き108フレームだから、3.6秒ぐらい短くなる計算。そんなに問題にはならなさそうに見えるが、本番なら動画が終わったあとの段取りに響いてくる。プロとしてはアセる数字かも知れない。

 

 これはアナログ放送の話だから、さすがに地デジは30fpsだろう…と思って確認したら、実は29.97fpsだった。アナログのコンテンツや機器との互換性問題らしい。

 そいやウチ、アナログのテレビに地デジチューナーつないでるわ。