夜のお菓子…

ジャスコ…いまイオンというのか。イオンの食品フロアで買い物してて、ふと頭によぎったコトバ:

 

成人菓子

 

例の「うなぎパイ」が夜のお菓子を標榜してて、うなぎパイVSOPは真夜中のお菓子だそうだけれども、なんかスケベだ。公式には一家団欒だのといった、あたりさわりのない美辞麗句?でもって売られている訳だが。

 

しかし、そのものスバリでスケベな成人向けのお菓子というのは、そんなに知らないなあ。

 

 

ないじゃあ、ない。愛知県に田縣神社(たがたじんじゃ)ってのがあって、これが男根祭りをやる、そのお祭りでは男根状のロリポップのキャンディやらチョコレートやらが屋台で売られる。

 

田縣神社は男根崇拝だが、モノゴトすべて陰陽あり。男根崇拝の田縣神社は、実は女陰崇拝の大縣神社(おおあがたじんじゃ)とセットになっている。当然のように、大縣神社は女陰祭りをやるのであって、田縣神社と同様に女陰状のロリポップのキャンディが屋台で売られる。

 

 

しかし、日常的に公然とスケベなお菓子が売られるなんて話は、とんと聞かない。

 

 

"vagina cupcakes" でぐぐれば、女陰状のカップケーキのレシピやら画像やらが山とヒットする。しかし、公然と売られているのではなく、あくまでも「ひそかに」手作りするものである。

 

 

出所不明だけど、ビートたけしが言ってたっけな(なんかの著書のどっか)。グルメ番組はイヤだって。おクチもぐもぐでウンチク垂れるのは、セックスを公開するみたいで嫌いだとか何とか。確かにたけしがグルメ関係のモノに出演したのを見たことはないな。

 

味覚と性的感覚の類似性というのは、ブリア=サヴァラン『美味礼讃』の冒頭にあったように覚えている…手元にないので確認できないけど、性的感覚は別建てで論じなければならない、みたいなことが書かれてたっけ。

 

 

ムダな誇張は日本文化の表現手法のひとつであって。浮世絵にせよ、男根やら女陰やらを巨大に描いたりした。かといって、そういうのは言わば秘図であり、おおっぴらにひけらかすもんじゃあない。

 

その一方でオタクが読むようなマンガ雑誌では、ありえない巨乳の女性が描かれてたりするし、そういう、ありえない巨乳の女性のアニメ絵をあしらった食品が公然と売られていることは確かだ…私は高速道路の、とあるパーキング・エリアで見たことがあるけれども、どこのパーキング・エリアで、どういう食品であるかは、内緒だ…地元の人たちも「これは町おこしになるのか?」という疑問でいっぱいらしいから。

 

あえて言えば、そうしたモノで、お菓子にカテゴライズされるモノが「成人菓子」と呼べるのかも知れない。けれども、なかなか公然とは売れんわな。

 

 

これまた典拠が示せないけれども、故・辻静雄の著作で、復刊ドットコムから出たシリーズの中に、かなりあざといデザートがあった。

 

何て店だか知らんが、パリのどこぞのレストランの主人が意地悪で。年配の男性&妙齢の女性というカップル…フランスだからアベックになるのか。そういうアベックにデザートで、女性客に対してのみ、男根状に固めたアイスクリームを出す、それもスプーンなどナシで、だ。女性客がどのようにして食せねばならないかは、これを読んでいる人の想像通り(だと思う)。

 

この著作集は昭和40~50年代の文章なので、21世紀の読者は割り引いて読まなければならない。そのレストランが今でもそのようなアイスクリームを女性客に出しているかどうか、極めて微妙なところ。

 

 

それにしても…うなぎパイは別格として、白昼堂々かつ公然と売ることのできる成人向けのお菓子というものは、成立しうるものなのだろうか?なんかアイデアないかなあ…